2012年4月21日土曜日

ストリーミング メディア サービスの役割


Windows Server® 2008 オペレーティング システムのストリーミング メディア サービスの役割には、Windows Media サーバーの役割サービスが含まれています。この役割サービスは、サーバー コンピュータを Windows Media サーバーとして展開する場合に必要です。この役割サービスに含まれている Microsoft® Windows Media® サービス 2008 は、Windows Media オーディオ (WMA) コンテンツや Windows Media ビデオ (WMV) コンテンツなどのライブかつオン デマンドのデジタル メディア コンテンツを、ネットワーク経由でストリーミングする強度の高いプラットフォームです。

この機能の説明

Windows Media サービス 2008 を使用すると、次の種類のクライアントにデジタル メディア コンテンツを配信する 1 つ以上の Windows Media サーバーを管理できます。

  • Windows Media Player などのプレーヤーを使用してコンテンツを再生するコンピュータまたはデバイス
  • コンテンツをプロキシ、キャッシュ、または再配布するその他の Windows Media サーバー
  • Windows Media ソフトウェア開発キット ( (英語の可能性あり) を使用して開発されたカスタム プログラム

この機能の対象ユーザー

インターネットまたはイントラネットのいずれかのネットワークを介してデジタル メディア コンテンツを顧客に配信しようとしている人であれば、だれでも Windows Media サービス 2008 を利用できます。次の種類の組織では、Windows Media サービスは特に有用です。


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  • 家庭またはオフィスの視聴者に高速のストリーミング コンテンツを配信するプロバイダ
  • 社内放送、オンライン学習、マーケティング、営業用に豊富なコンテンツのコミュニケーションを配信すると共に、ネットワーク リソースを管理する、企業、教育機関、行政機関
  • スケーラブルで信頼性の高い Windows Media サーバーを使用してワイヤレスのブロードバンド エンターテイメント サービスを配信するワイヤレス事業者
  • ラジオ、テレビ、ケーブル、衛星用のコンテンツを配信するインターネット放送業者
  • 過度なバッファリングやネットワークの混雑を排除しセキュリティで保護された方法で音声およびビデオ コンテンツを配信する、映画および音楽の配信業者
  • ローカル エリア ネットワーク (LAN) 経由で高品質の IPTV 番組を配信する IPTV 専門業者

特別な考慮事項

以前のリリースと同じように、Windows Media サービス 2008 の一部の機能は Windows Server 2008 の特定のエディションでは使用できません。展開した Windows Media サーバーで、(コンテンツをマルチキャスト ストリームとしてクライアントに配信する必要があるなど) 特定の機能が必要な場合は、Windows Server の適切なバージョンの決定方法に関するページ ( (英語の可能性あり) を参照して、インストールする Windows Server 2008 のエディションを確定してください。

Windows Server 2008 の正しいエディションをインストールしても、Windows Media サービスの役割サービス (Windows Media サービス アドミニストレータ) やオプション サービス (Web、マルチキャストおよびアドバタイズ ログ エージェント用の Windows Media サービス アドミニストレータ) を含むストリーミング メディア サービスの役割は、サーバー マネージャから選択してインストールできるようにはなりません。サーバー マネージャを使用してストリーミング メディア サービスの役割をインストールできるようにするには、Windows Media サービス 2008 をダウンロードする必要があります。Windows Server 2008 のストリーミング メディア サービスの役割をインストールする方法の詳細については、Windows Media サーバー プラットフォームの Windows Server 2008 への更新に関するページ ( (英語の可能性あり) を参照してください。

これまで Windows Media サービスを使用したことがない場合は、ストリーミングの概念をよく理解することをお勧めします。概要を知るには、Windows Media サービスの使用方法に関するページ ( (英語の可能性あり) を参照してください。


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メモ
ストリーミング メディア サービスの役割は、Windows Server 2008 オペレーティング システムの Server Core インストール オプションに追加できます。詳細については、Windows Server 2008 の Windows Media サービスのインストールに関する Microsoft サポート技術情報の記事 934518 ( (英語の可能性あり) を参照してください。

この機能が提供する新機能

  • キャッシュ/プロキシの管理。Windows Media サービス 2008 では、Windows Media サービス アドミニストレータに新しいキャッシュ/プロキシの管理プラグインが含まれており、これによってキャッシュ機能とプロキシ機能を実行する Windows Media サーバーの機能を管理できます。WMS のキャッシュ プロキシ プラグインを使用すると、Windows Media サーバーをキャッシュ/プロキシ サーバーとして構成できます。キャッシュ/プロキシ サーバーでは、帯域幅の節約、ネットワークに起因する遅延の減少、配信元のサーバーの負荷の軽減という 3 つの要素を実現することで、運用コストの削減と、顧客側での表示品質の向上を図ることができます。
  • 再生リスト属性。サーバー側の再生リスト属性として、noSkipnoRecede がサポートされるようになりました。サポートされるクライアント (Windows Media Player 9 シリーズ以降のバージョン) では、Windows Media サーバーのオンデマンド公開ポイントに投稿されたサーバー側の再生リストに接続したとき、メディア要素全体にわたって早送り、巻き戻し、シーク、スキップが可能です。クライアントは、再生リスト内の前の要素または次の要素にスキップすることもできます (これらのコントロールがクライアント上でも有効になりました)。

追加または変更された新機能または設定

  • MMS ストリーミング。Windows Media サービス 2008 では、Microsoft Media Server (MMS) プロトコルはストリーミングにはサポートされません。また、MMS サーバー制御プロトコル プラグインは Windows Media サービス アドミニストレータから削除されました。MMS プロトコルはサポートされませんが、MMS モニカ (mms://) は引き続きサポートされます。リアルタイム ストリーミング プロトコル (RTSP) がサポートされているクライアントから、プレフィックスが mms:// である URL (例 : mms://サーバー/クリップ.
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    wmv) を使用して Windows Media サーバーに接続すると、サーバーではプロトコル切り替えにより、RTSP を使用してクライアントへのコンテンツをストリーム化し、最適のストリーミング コンテンツ配信を提供する試みが行われます。RTSP がサポートされるクライアントには、Windows Media Player 9 シリーズ (またはそれ以降の Windows Media Player)、Windows Media Player 9 シリーズの ActiveX コントロールを使用するその他のプレーヤーがあります。

    Windows Media Player の以前のバージョン、RTSP プロトコルがサポートされていないその他のプレーヤー、または RTSP 以外の環境にあるプレーヤーから、プレフィックスが mms:// である URL を使用してサーバーに接続すると、サーバーではプロトコル切り替えにより、ハイパーテキスト転送プロトコル (HTTP) を使用してクライアントへのコンテンツをストリーム化する試みが行われます。

    プレフィックスが mms:// である URL を使用してサーバーに接続するクライアントに対してコンテンツが常に利用可能になるように、Windows Media サービス アドミニストレータでは WMS HTTP サーバー制御プロトコル プラグインを有効にし、プロトコルの切り替え中に使用される可能性があるすべての接続プロトコルに対してファイアウォールのポートを開いてください。詳細については、Windows Media サービス用のファイアウォール情報のページ ( (英語の可能性あり) を参照してください。


  • Windows Media サービス HTTP Sys の構成。Windows Media サービスと、Microsoft インターネット インフォメーション サービス (IIS) などの Web サービスの両方を、Windows Media サーバー上で使用している場合、これらのサービスは両方とも HTTP ストリーミングの際ポート 80 にバインドしようとします。このような競合が発生しないように、各サービスに異なるポートを割り当てることができます。サービスを 80 以外のポートに割り当てる場合は、ネットワークのファイアウォールで対応するポートを開く必要もあります。詳細については、Windows Media サービス用のファイアウォール情報のページ ( (英語の可能性あり) を参照してください。

    代わりの方法として、サーバーに追加の IP アドレスを割り当てることもできます。こうすると、各サービスでは HTTP 用にポート 80 を共有する一方で、独自の IP アドレスを持つことができます。これを実現する最も簡単な方法は、サーバーに複数のネットワーク アダプタをインストールすることです。この解決法が不可能な場合は、1 つのネットワーク アダプタに複数の IP アドレスを作成し、それらの IP アドレスに対して別々のポート 80 アドレスを割り当てることもできます。その後、Windows Media サービスと Web サービスを構成し、IP アドレスとポート 80 の異なる組み合わせにバインドするよう指定する必要があります。以前のバージョンの Windows Media サービスでは、追加の IP アドレスをサービスに割り当てるために Windows Media サービス HTTP Sys の構成ツールを使用していましたが、このツールはこのバージョンでは使用できません。このバージョンでは、拡張 Netsh コマンドを使用して、HTTP プロトコル スタック (HTTP.sys) IP 対象一覧を構成する必要があります。詳細については、Windows Server 2008 および Windows Vista® のネットワークに関する新機能のページ ( (英語の可能性あり) で、Netsh コマンドの説明を参照してください。


  • ファイアウォールの構成。Windows Media サービス プログラム (Wmserver.exe) を Windows ファイアウォールの例外として追加し、ユニキャスト ストリーミング用の既定の受信ポートを開く必要はなくなりました。Windows Media サービス プログラムは、Windows Server 2008 でストリーミング メディア サービスの役割をインストールすると、Windows ファイアウォールの例外として自動的に追加されます。
  • ストリーム テスト ユーティリティ。Windows Media サービス アドミニストレータのストリーム テスト ユーティリティを使用する前に、サーバー マネージャを使用してデスクトップ エクスペリエンス機能をインストールする必要があります。
  • アドバンスト ファスト スタート。アドバンスト ファスト スタートを使用すると、Windows Media Player 10 (またはそれ以降のバージョン) または Windows CE バージョン 5.0 (またはそれ以降のバージョン) の、起動時の待ち時間が最も短くなります。アドバンスト ファスト スタートは既定で有効になっています。Windows Media サービスの以前のバージョンでは、アドバンスト ファスト スタートは既定では無効になっていました。
  • サービスの品質 (QoS)。Windows Media サービスの更新内容として、Windows Server 2008 ではサービスのタイプ (ToS) ではなくサービスの品質 (QoS) ポリシーを使用して、ユニキャスト ストリーム配信時の送信ネットワーク トラフィックが管理されるようになりました。詳細については、サービスの品質に関するページ ( (英語の可能性あり) を参照してください。

既存のコードの変更の必要性

以前の Windows オペレーティング システム上で Windows Media サービスと連携するように設計されていたアプリケーションは、変更を加えなくても、Windows Server 2008 上の Windows Media サービス 2008 と連携して動作します。

この機能の展開準備方法

Windows Media サービス 2008 は、組織のネットワークまたはセキュリティのインフラストラクチャに関して特別な増強を要件としません。Windows Server 2008 上に Windows Media サービスを初めてインストールする場合は、進める前に Windows Media サービスのシステム要件 ( (英語の可能性あり) を確認してください。

Windows Media サービスは多くのシナリオで展開できます。Windows Media サービスをインストールした後、Windows Media サービスの展開ガイドのページ ( (英語の可能性あり) を参照し、想定しているストリーミング シナリオの要件と推奨事項を確認することをお勧めします。


この機能を利用できる Windows Server 2008 のエディション

Windows Media サービス 2008 の一部の機能は、Windows Server 2008 の特定のエディションでは使用できません。展開した Windows Media サーバーで、(コンテンツをマルチキャスト ストリームとしてクライアントに配信する必要があるなど) 特定の機能が必要な場合は、Windows Server の適切なバージョンの決定方法に関するページ ( (英語の可能性あり) を参照して、インストールする Windows Server 2008 のエディションを確定してください。



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